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  3. 鞍馬山 (京都)

京都最強とも言われるパワースポット

鞍馬山は650万年前にサナート・クマラとも呼ばれる護法魔王尊が金星から降り立った地、と言われていてこの護法魔王尊は現在、鞍馬寺の本尊となっています。
護法魔王尊はキリスト教では、堕天使ルシファーであるとされています。
標高は584mと高くはありませんが、古くから霊山としても知られており、密教の山岳修験の場所として栄えていました。
鞍馬天狗の鞍馬はこの山から来ていて、天狗の総本山とされ、牛若丸が兵法や武術を学んだとも言われています。
春は桜、秋には紅葉の有名スポットとしても知られ、更級日記にも鞍馬山の春と秋の景色について記述があります。
西日本や京都で最高とされるパワースポットです。
また、山の中腹にある鞍馬寺と密接に関係しているため、鞍馬山と言った時に鞍馬寺を指すこともあります。

独特の宗教観を持つ鞍馬寺

鞍馬寺が創建されたのは770年と言われていますが、その始まりは鑑真のすぐれた弟子とされる鑑禎によって毘沙門天が祀られたこととされています。
796年に藤原伊勢人によって千手観音も祀られるようになり、当初は真言宗の寺院として信仰を集め、12世紀には天台宗として改宗し、第二次世界大戦の後の1947年にヨーロッパの神智学から影響を受けた信楽香雲という住職によって、新しい宗教である鞍馬弘教が開宗されたことから、現在は独立して鞍馬弘教の総本山となるなど、歴史とともにその信仰の対象少しずつ変わってきました。
だからと言って、それまで祀られていた毘沙門天や千手観音が祀られなくなる、ということにはならず、現在でも護法魔王尊と共に三位一体の尊天として、本尊として祀られています。

鞍馬寺によれば、尊天とは千手観音菩薩と月の精霊が愛、毘沙門天王と太陽の精霊が光、護法魔王尊と大地の精霊が力、という三位一体とし、すべての生命を生かし、また存在させている宇宙エネルギーとされています。
日本では神仏習合である寺社は珍しい存在ではありませんが、鞍馬寺の信仰はかなり独特なものとなっており、日本古来の宗教にはないような要素も含まれます。
その例として、鞍馬寺で行われる祭りの祈りの詩の中に、護法魔王尊はシリウスから下された光の棒によって、人間に天の力を与えるという記述があります。

奥の院への道の途中には、鞍馬山に生息している動植物や歴史についての展示がある博物館もあり、興味があれば立ち寄ってみるのも良いでしょう。
かなり山道を歩くことになるため、あまりに軽装で行くのはオススメできません。
毒虫やマムシ、クマが出るという理由で入れなくなっている道もあります。
山頂付近には、牛若丸が鞍馬山を離れる際に名残を惜しみ、背比べをしたと言われている背比べ石が残っています。

昭和25年に台風で折れてしまった大杉権現のご神木のところにはお堂があり、今でもお参りする人がいます。
牛若丸と鞍馬天狗が出会った時のことを題材にしている「鞍馬天狗」の謡曲の舞台である、僧正ガ谷不動堂もあります。
奥の院は650万年前に護法魔王尊が金星から降り立った、その場所であるとされており、どこか空気が違うように感じる人もいます。