昔から大勢が訪れるパワースポット
熊野は三重県南部、和歌山県南部からなっている地域をさし、紀伊半島の南端部を占めています。
那智勝浦町にある熊野那智大社、新宮市にある熊野速玉大社、田辺市にある熊野本宮大社の熊野三山が中心となっている熊野信仰の中心地であり、古くからパワースポットとしても有名な場所です。
昔から非常に多くの人々が訪れ、そのにぎわいから蟻が行列を作る様子になぞらえて、「蟻の熊野詣」という言葉が生まれるほどでした。
また熊野には死者の魂が集まる、とも言われています。
2005年に熊野三山に詣でるための熊野古道も含め、紀伊山地の霊場と参詣道として世界遺産に登録されています。
日本国内からだけでなく、海外からの観光客も多いスポットですが、飛行機や電車の本数は少なめで交通アクセスが少し不便なので、訪れる際にはある程度調べて往復の電車など、計画を立ててからの方が良いでしょう。
非常に広い地域でもあり、海に面しているので山だけでなく海も楽しむことができます。
太平洋には奇岩が浮かび、天候が良ければイルカを見るドルフィンコースも楽しむことができますし、多少の天候不良であればイルカは見に行けないものの島めぐりができます。
温泉もあり、ゆったりと観光を楽しむには最適の場所と言えます。
熊野三山それぞれの特徴など
熊野那智大社はイザナミノミコトを主祭神としている熊野十二所権現を祀っています。
樹齢850年の大楠、神の使いと言われている八咫烏(ヤタガラス)が石になった、という伝説がある鳥石があります。
所願成就、長寿、無病息災の御利益があると言われ、那智山の中腹に建っています。
神聖な雰囲気を漂わせている朱塗りの社殿と、周囲の山の緑との対比は美しい景色となっています。
熊野速玉大社は、全国に数千も祀られている熊野神社の総本宮で、熊野夫須美大神と熊野速玉大神の2神を祀っています。
天文記念物になっているナギの巨木、1000点を超える社宝を収めている神宝館があります。
熊野三山の中で最も早く、熊野権現の称号を賜った場所でもあります。
熊野本宮大社は全国の熊野神社の総本山とも言うべき場所で、熊野三山の中でもひときわ古式ゆかしい雰囲気を感じることができます。
熊野参詣道の中でも多くの人がたどってきたと言われる、中辺路を歩いてたどり着くのが熊野本宮大社となっています。
平成7年に社殿が重要文化財に指定され、両わきにのぼりがなびいている158段の石段の先に本殿があり、杉木立が生い茂っている様子に悠久の時の流れを感じることができます。