出回る偽装ED治療薬
インターネットで何でも購入できるとても便利な時代になりました。一方で、偽造品を売ることも容易になり、それを間違って購入してしまうケースも増えています。医薬品の個人輸入代理店が乱立し、安く薬が販売されています。ED治療薬は数多くの偽造品が出回り各所でトラブルが起こっています。そこで、日本国内でのED治療薬を販売製造する製薬会社4社は合同で行った調査でネットを通じて偽造医薬品が日本国内に流入している実態を判明しました。ここでは、通販サイトで購入した偽造医薬品の危険性を紹介します。
発送が日本国内だからと言って大丈夫ということはない
一見すると清潔とは言えない場所で医薬品がつくられていると聞いてにわかに信じられる人はどれくらいいるでしょうか。医薬品といってもそういった場所でつくられているものは正規品ではなく、ほぼ「偽造品」です。偽造品はまず海外で、つくられ、タイ、シンガポール、米国を経由して輸入されます。そこで、日本でED治療薬を製造販売するファイザーとバイエル薬品、日本新薬、日本イーライリリーの4社は2016年に2度目となる調査を行いました。偽造医薬品の製造元と目されているタイや日本の通販で販売されているED治療薬を購入し本物かどうかを調べました。発表した結果によると入手した70サンプルのうち、40%が偽造医薬品だったことが判明しています。偽造品が混入されている割合は、国内発注分で36%。タイ発注分では、48%に上りました。
増える輸入代行業者に比例して差止めも増えている
財務省によると税関での輸入差止も増えています。2015年に日本の税関で輸入差止となった偽造医薬品は1030件、錠剤にして約9万錠にも達します。差止め件数は、10年前が11件だったのに対し、2016年では、件数は100倍に増え、錠数も2倍以上に増加しました。報告によるとその大半がED治療薬だったと報告されています。日本では、卸売業者を核とする強固な流通網が偽造薬品の流通を防いできました。しかし、ネットの登場により、形勢は一気に逆転した結果、流通経路が拡大しそうした状況も刻一刻と変化しています。
含有成分には危険な成分も含まれているケースがある
通販サイトで売買されているED治療薬の一番恐ろしいのは、薬を使用したことで起こる健康被害です。調査したところによると偽造薬には何が入っているかわからないし、不衛生な場所で製造されている可能性が高いようです。有効成分が含まれていなかったり、ほとんど入っていないものであったりすれば、飲んでいても体調に不調をきたすことはないかもしれません。しかし、中には有効成分の最大容量が1.5倍以上も含まれている偽造薬品もあったそうです。承認以上の有効成分を含んでいる場合予期せぬ副作用が起こる可能性さえあるので、注意しましょう。
このようにネット通販でED治療薬を購入するリスクの高さを理解していただけたのではないでしょか。しかしながら、必ずしも通販でED治療薬を購入することが危険なわけではありません。正規の専門クリニックで処方された薬であれば問題はないでしょう。ほとんどが病院に行って対面で診療してから、薬を処方することになっていましたが、昨今の新型コロナウィルスの影響や都内近郊にしかないED治療の診察をするためのなかなか足を運ぶことができない人に向け、オンライン処方や薬の郵送サービスを行っているクリニックも増えました。
▷オンライン処方と通販(郵送処方)【浜松町第一クリニック】
こういったサービスなら、便利で安心して服用できるでしょう。